海の詩

【海】

遠い島からの流木が流れつき

白い浜とやがて消えていく鳥達の声は

まばたきした瞬間僕を連れ去るだろう

二人の天使が微笑む時僕はこの世界からはみでたジグソーパズル

でも会いたくて歌いたくて踊りだすよ

だから今日は仲間にいれてよ

やがて来る夜の海は僕と君だけのチャリティーコンサート

海に心囚われ　幾日、幾年たっただろう

あの日から海は変化していないようで別のものへとなっている

少しずつ汚染され

それを薄めるかのように海は質量を増やし

陸地を追いやりもしている

海は人間の悪行に比例して大きくなり続け

遂には海は陸地を飲み込むだろ

そして始まるは新世界

心の貧しさは　あなたを深海へ導き

シーラカンスに化かすだろう

そうなったら目がみえずにいるあなたの

手を引いてくれる人が現れ

あなたは本当のやさしさを知る

水に浮かぶ蓮は胸がつまるほどに優美

それでもきっと海では無なんだろう

海の前では無になれる

人間もなかったことにしたらいいのに

【タンカー】

頼むからぼくの家の上だけは通らないでくれ
あんたが通ると　家が油まみれになる
寝ていた子供たちも起きてしまう

ぼくがちょっと本気になったらお前なんか
一発で倒せるが　今はやめおくよ